sakusaku!サラダ畑

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喘息患者あるあると治療の目指すところ

私は小児喘息でした。治療によって大きな発作が起こることはなくなりましたが、完全には症状がなくならず、軽症ですが今も喘息の治療を受けています。

 

しかし、ずっと治療を続けていたのではなく、治療を一時期中断していました。治療を自己中断した理由や、こんな症状があったら、受診した方がいいといったことを、紹介しようと思います。

相談できず、似たような症状で悩んでいる方や同じように小児喘息だったけれど、軽快して治療をやめてしまった方の参考になれば幸いです。

 

CONTENTS

 

喘息の症状と特徴

息切れする。

ぜーぜーヒューヒューといった音(喘鳴といいます。)が胸から聞こえる。(特に息を吐くとき。)

痰が絡む。

咳が出る。

これらの症状が夜間から早朝にかけて、おこりやすい。また、繰り返す。

喘息あるある

1.運動をすると、喘鳴や呼吸困難がおこる。特に秋から冬に生じやすい。

2.風邪が長引く。症状が落ち着くのに数週間かかることがしばしば。

3.風邪をひきやすい。

4.冷たい空気を吸うとせき込む。

5.月経のとき喘息症状が悪化する。

6.風邪を引くと、ピークフロー(息を吐く速さ)が低下する。もしくは喘息症状が悪化する。(喘鳴がなくとも呼吸がいつもと違うことを自分でも自覚する。)

7.笑うと咳きこむ。

8.風船を膨らますことができない。

9.アルコールを含むお菓子を食べようとすると咳きこむ、息苦しくなる。

10.蚊取り線香や香水などで、咳き込む、息苦しくなる。

11.笑ったり話過ぎると、痰が絡む。

12.冷たい空気で喉や気管、胸がかゆい・痛い。

13.電話をすると、息切れや息苦しさを感じる。

14.天候によって症状が悪化する。

私のケース

私は6歳の頃、喘息と診断されました。

季節の変わり目や、アレルゲンが多い田舎に行くと発作を起こし、発作止めの吸入薬が効かず、救急外来を受診することもしばしばありました。 

内服薬と吸入薬による治療を10年ほど続けていました。

 

しかし、病院で喘息と診断されても、どんな悪化因子があるのかはあまり詳しく説明を受けることはなく、詳しく問診されることはなかったように思います。

 

私は、上記記載の症状ほぼ全てに当てはまります。しかし、それが喘息によるものだと自覚するのに8年ほどかかった症状もあります。

 

小児喘息患者は喘息に罹患していなかった頃の記憶がなく、しんどいことが当たり前になっているため、健康な状態がどんな状態なのかがわからなくなっていることがあるのではないでしょうか。

特に重症ではない軽度な患者の場合、命の危険性を感じないので、息苦しいけどこんなものかなと思ってしまうと思います。少なくとも私はそうでした。

私の場合、走れば誰でも喘鳴が出ると思っていました。

人と違うと理解したのは、治療を中断したとき、喘息発作の予防薬を使用しているときと、していない時で発作の出方が全く異なったためでした。

 

私の場合、高校2年生になる頃に症状が落ち着き、安静に生活していれば、時々小さな発作はありましたが、大きな発作が出ることはなくなりました。行事に参加する際に、診断書が必要となることがあったため、年に1回程度病院受診し肺機能検査はしていましたが、呼吸の仕方が悪いのだろうとのことで、経過観察となっていました。

私自信、運動したければ薬を使えばいいか。運動しなければ使わなくてもいいか。くらいの気持ちでした。

 

小児喘息から完全に治りきらず、持ち越した患者は、成長とともに運動量や生活習慣、身体も変わり、発作誘発因子が増えていきます。

 

しかし、知識がなければ、多少の息苦しさはいつものことだ、普通なことだと受け入れてしまいがちです。さらに、以前にくらべ格段に発作の症状が改善していれば、治療を受けた方がいいとも思いません。体調が普通の人に比べ優れていなくても、当たり前になっていて、医師に正確に症状を伝えることもなかなかないのではないでしょうか。

 

私が陥っていた誤解はこれでした。

・軽度の息苦しさや一時的な喘鳴は治療不要

・運動して発作がでるなら、運動しなければ治療不要

・アレルゲンを避ければ薬剤による治療は不要

 

治療中断は、こういった知識不足に加え、コミュニケーション不足が拍車をかけました。

私も、生活が変わり、小さな発作が起こるようになった際に医師に相談をしたことがあるのですが、相談した際に、医師から「今回の発作の程度は軽い。」と言われると、しんどいということが理解してもらえないという気持ちと、これくらいだったら、我慢した方がいいのかなと言うと気持ちになりました。

自分が一番、この発作を繰り返して程度が軽いことは理解しています。それがどれくらいで収まるかなども理解しています。

ただ、程度は軽いと言われ、薬だけが処方されると通院の意欲はだんだんと低下していきました。もともと小児喘息は治る人が多いと聞いていたため、喘息を受け入れることもできていませんでした。

治療の意欲が下がる中、たいして重病でない自分が病院受診することに抵抗を感じ、よく薬局で薬剤が販売されていたらなと思っていました。

 

そして次第に診察時には、医師でもすぐに理解できる程度の発作が起きなければ、

「発作は全くありません。」と言うようになりました。

 

さらに、高校生になっても小児科に通うことへの抵抗。病院の3時間以上という待ち時間の長さ。治療費の家計への負担。が私を病院から遠ざけました。

 

大学生になり、喘息の病態と治療について理解し、継続治療の必要性があることは感じていました。実際に、夜間発作で目覚めることが年に何度かありました。しかし昔のように発作が持続することはなく、昼の12時を過ぎると普通に呼吸ができたので、病院には行きませんでした。アルバイトの時給から治療費を出して、継続治療する気持ちにはならず、高校生のときに使っていた薬の残りを、症状が出たときにだけ使いながらしのぎました。

 

受診したのは、社会人になって連日の夜間症状がこたえるようになったときでした。

 

今、喘息について理解して思うことは、

症状が軽度であっても、治療を継続した方がいいということ。

仮に、アレルゲンや誘発因子を除去し、発作が起きなくなっても、気道に炎症が起こっていれば、容易に発作が起きる可能性が高く、治療をしなければ、小さな発作がいずれ大きな発作になってしまう恐れがあるということです。

 

インターネットで検索している人は、日中症状がないのに病院に行ってもわかってもらえるのかを不安に思っていたり、医師との相性があわず、理解してもらえないと感じている人が多いと思います。

 

でも、日中に症状がなくとも、検査をすればわかります。自己判断よりも、専門家に相談した方が、治療の近道になります。

 

喘息は死ぬことがある病気です。それは重症な方だけではありません。私は、軽度の方でも、突然発作が起きて意識を失い、一歩間違えば亡くなっていただろう方を知っています。また、新薬が次々と出ていますが、重症化してしまえば、点滴を行っても薬剤が効かず、治療が困難になります。

 

たとえ軽症であっても、きちんと治療しておいた方がいいです。

 

そして、現時点で喘息は治すことが困難です。

長く付き合うことになるため、病院選びも大切です。いくら熱心な先生でしっかり診察してくれる先生でも、通院が毎月で待ち時間が数時間にも及べば、通院自体が負担になり何年も通院することは難しいと思います。

 

喘息の場合、自分で体調をコントロールするという気持ちがなにより大切だと思います。

 

自己判断で治療の判断をするのは危険ですが、治療の主役は自分だと思って、小さな症状を放置せず、是非積極的に自分の身体と向き合って下さい。

 

今の私は妊娠を目指しているので、そのうえでもコントロールが大切だと思っています。

 

今だけでなく、この先の健康を維持していきましょう。