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結婚できた!借用金額1000万の女子奨学生が書く進学と奨学金。

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奨学金の基礎知識

 奨学金制度は進学に必要な学費を支援する制度です。最もポピュラーなものは日本学生支援機構奨学金ですが、支援機関は大学や民間団体など他にも様々あります。また、大きく、お金を借りるタイプと、お金をもらえるタイプの2つがあります。受給資格も成績や経済状況でそれぞれ異なります。自分にあったものを選ぶことが大切です。私もよく調べるべきだったなと今更反省します。

進学戦略

0.なぜ進学にこだわったのか

 私が大学へ進学するには学費全額を奨学金で賄う必要がありました。

 高校生の時、私は既に奨学金が借金であることを理解していました。そして、大学在学中も働き始めてからも、しばらくは人と自分を比較して、裕福な家庭の人を嫉んでしまうだろうとも思いました。さらに、今の世帯収入でもお金に困らず安定した人生を送る方法を大学進学の前に知っていました。①学費が実質0円になり、就職率が高い学校へ進学する、②公務員採用試験を受けるなどです。きっと他にも沢山あるでしょう。

 でも、私は自分が学びたい学部に進学したいと思いました。なぜなら、これまで毎日の食事も携帯電話も、塾も沢山我慢し、劣等感を感じていた私が唯一人並にできたことが勉強だったからです。授業をまじめに受けていると、気が付けば中学生で学年トップになっていました。私が唯一してきたことが、学校の勉強だったのです。

  しかし、現実はそう甘くはありませんでした。問題はお金だけではなく、学区トップの公立高校に進学した後、授業が理解できず、成績は学年最下位になりました。勉強すら人並どころか、センター模試でも一桁しかとれない。もういっそ諦めて、今の私で行けるところに行こうとも思いました。しかし、このまま諦めたら、私はおかれている環境やお金を言い訳にしてしまう。しばらく勉強をしなかった時期もありましたが、物足りなさを感じ、根本的に自分は学ぶことが好きであることに気が付きました。自分が好きなことを学ぶために何年かかっても大学へ行こうと決意しました。

 お金は、奨学金を借りて学費をなんとかすれば、食べ物と寝る家は親がなんとかしてくれます。奨学金の返済については、志望校の先輩や親に相談し、奨学金をたとえ1,000万円借りたとしても、しんどいが返済できる可能性が高いと判断しました。そして生活水準が今と変わるわけではない。それより、今進学を諦めたことで、今後の人生も逃げるような人生を送りたくない。そう思いました。

1.入学時のお金の工面

 経済的な問題として、まず立ちはだかるのは、奨学金が入金される前の大学への支払いです。日本学生支援機構の予約採用であっても、入学金の支払いには間に合いません。また、日本学生支援機構の入学時特別贈与奨学金は入学時と名前が付いていても、振り込まれるのは入学後なので注意が必要です。したがって入学時に必要な資金は教育ローンや、教育ローンが難しい場合は、入学時特別増額貸与奨学金を申し込んだ上で、ろうきんの制度を利用する方法もあるようです。私の場合は高校の奨学金が余ったので、入学金にまわしました。高校生の間にアルバイトをして貯金する方法もあります。どのような手段でお金を準備するのかは計画的に考えておいた方が良いでしょう。

2.進学後の資金

 私が知っているものでは、奨学金と教育ローンがあります。奨学金の制度も、最もポピュラーな日本学生支援機構のほかにも、高校や大学がそれぞれ設置している制度、市区町村や都道府県が貸し出しを行っているもの、この他民間団体が行っているものなど、様々なものがあります。内容としても、奨学金と名がついていても、借りるもの、利子の有無、給付されるもの、様々な違いがあります。制度をよく確認して、自分にあったものを選択されることをお勧めします。一つに絞るのではなく、組み合わせて利用できる場合や、自分の置かれている状況に応じて支援がある場合があるので、進学を希望されている方は、どの手段を使って進学するのかよく考えましょう。大学や学部によっては指定の施設で何年働けば返さなくていいといった制度がある場合もあるので進路選びは大切です。

3.多めに奨学金を借りておく方が良い!?

 私は、基本的にはぎりぎりの額で貸与を受けるより、すこし多めに受けておいた方がいいと思います。苦しいときに周囲から支援を受けられる方であればいいのですが、ゆとりがなければ何かあったときに、すぐに休学や退学の選択を迫られる可能性があります。アルバイトをしてやっと支払える額しか貸与を受けていないと、学費の入金日までに〇〇万円稼がなければならないという、相当なプレッシャーがかかります。もし学業が忙しくなったり、病気や怪我でしばらくアルバイトに行けない日があったり、予想外の出費があっても、学費の支払い日は必ずやってきます。(ただ、困ったときは、救済措置がある場合もあるので、自己判断せず、まずは大学の学生課に相談してください。)さらに、少しゆとりを持つことをすすめる理由に、日本学生支援機構奨学金のメリットの一つに、在学中は利息がかからないことがあげられます。多めに貸与を受けていても、幸い予定通りにアルバイトである程度賄うことができ余っていればそのまま返済すれば問題にはならないと思います。私はもともとギリギリで貸与を受けていたため、奨学金が底をつき、アルバイトは必須となる予定でした。その時は実習もあったため、実習先の理解も得られるか未知で大変不安でした。その後、転科し、学費が下がったため、貸与を受けていた奨学金に少しゆとりがでました。減額しようと思いましたが、大学に相談したところ、借りておいた方がよいとの結論になりました。結局使いませんでしたが、それは、偶々のことです。ただし、当然のことながら、返済は常に頭に置いておき計算して貸与を受ける必要があります。最も最悪なパターンを想定して、そのリスクを自分が背負う精神的な強さや経済的な力があるのかを考えて決定しましょう。

4.奨学金を複数借りるデメリット

 先に奨学金はゆとりをもって借りておいた方が良いというお話をしました。しかし、貸与額を増やす方法には注意が必要です。もし、有利子の奨学金の貸与を多く受ければ、それだけ利子も大きくなります。日本学生支援機構ではインターネットで返済のシミュレーションができるので試しておくといいと思います。

 一方、無利子または有利子に関わらず、複数の奨学金の貸与を受ける場合、例えば、日本学生支援機構都道府県の奨学金を借りる場合や大学・大学院と続けて日本学生支援機構から貸与を受ける場合です。この場合、月額の返済額が大きくなり、返済が困難になる可能性があります。たとえ、高校から大学、大学院と奨学金日本学生支援機構から貸与を受けていても、返済は順番に来るのではなく一斉にスタートします。この場合、貸与額が少ない奨学金は、返済期間も短くなっており、毎月の負担が大きく感じられることになりますので、よく確認しておきましょう。私は、恥ずかしながらこの事実に気が付いたのは大学2年生の時点で、正直、なんで同じ学生支援機構なのに合算して割ってくれないと思い、月額返済額の大きさに衝撃を隠せませんでした。

5.実家が都市部にある人のメリットは大きい

 実家がどこにあるのかは本当に大きな問題です。国立大学で学費を抑えたとしても、国立大学の一人暮らしは、実家暮らしの私立大学よりもお金がかかるケースが多いと思います。実家に住むことができれば、学生生活費の50%~60%を占めるであろう家賃の問題を解決できます。学生の間はなんとかなったとしても、奨学金の返済は長期に渡り、社会人になると学生と比べ出費も増えるため、大きな負担になってきます。就職後、一人暮らしなのか、実家に住めるのかで大きく返済プランが変わってきます。これはその後の人生設計をも左右します。奨学金の貸与額や就職後の給料だけでなく、大学卒業後の勤務地もよく考えましょう。また、社宅の有無や、転勤族の場合は住宅手当が多く出ることもあるので、情報収集をしっかり行うことが大切です。

6.浪人して貯金する?

 私は高校卒業後浪人しました。金銭的な事情ではなく、成績的に単純に行きたい大学に行けなかったからです。私は行きたい大学に行けないのならば、行くために浪人することをお勧めします。あくまで私個人の感想ですが、就職でも転職でも、浪人したことで不利になったと感じたことはありません。それよりも、どこの大学で何を学び、何を得るのかの方がずっと大切です。私の経験上、滑り止めの大学に進学してしまい、現役で進学したものの浪人した方が良かったのではないかと後悔する人を何名か見ました。

 ただ、女性の場合は出産や子育て、仕事の両立などを考えると、やはり現役で行くにこしたことはないと思います。早く大学を卒業して正社員として働く方がアルバイトより稼げますしね。

 しかし、繰り返しますが、しっかり目的があれば浪人はアリだと思います。浪人して貯金することで、大学卒業までの資金を確実なものにする、実家近くの国立大学に入学するなど何らかの目的があるのなら、それは一つの選択肢です。実際にそういった人がいるという話も聞きました。経済状況も将来の夢も人それぞれ十人十色です。あなたにあった戦略を立てれば良いのです。しかし、決定までに沢山の人の話を聞いて、しっかり情報収集してください。自分ひとりで考えるより、皆で考えた方が、色んな方向から見ることができ、よりよい決定を下せます。ただし最後は、誰かに言われたからではなく、自分で決めてください。それが、きっと今後のあなたの人生をより良いものにします。因みに、高校で奨学金を借りている場合、返還猶予手続きは忘れずに。

7.学費節約に塾?

 私は浪人時代初めて塾に行きました。予備校ですが。正直感動しました。今までわからなかったのがウソのようで、高校の授業はこんなに簡単なものだったのかと思いました。やはりプロは違いました。考え方を教えてくれますし、暗記するところははっきり覚えるように言われます。授業が素晴らしいので暗記そのものも非常に楽でした。こんなことなら、アルバイトをして塾に行った方が苦労せず、浪人時の学費が節約できたのではないかと今は思います。高校生の時は本当に自分の世界に閉じこもっていて、甘えていたなと思います。高校生に戻れるならアルバイトをして、高校生の自分に投資します。また、特待生を狙ってみるのも良かったのかなと。当時の私はインターネットを気軽に使用できる環境になく、価値観は学校の先生や親の影響を大きく受けていて、自分自身も保守的考え方をしていました。私は本当に才能がなく、ただの“おりこうさん”で、取柄が学校の勉強だけのどこでもいる普通の学生でした。私は、自分の子どもには、自分の経験を踏まえて、したいことが見つかるように、色んな将来を一緒に考えてあげたいなと思います。

8.活用できるものはすべて活用

 学費をなんとか工面するだけでは不十分です。なにかあったときに耐えれるだけのパワーが必要です。リスクをとるときは、背負える範囲でとる方がいいと思います。私は投資をするにしても、当面の生活費は確保したうえで行う方がよいと考えますのでそれと同様です。ご家族のリストラや病気などで収入が減った場合は耐えれる資金があるか。また起こってしまったら、公的支援がないか、とにかく情報収集し、沢山の人に相談し生き抜く方法を考えましょう。頼れる家族には頼りましょう。とにかく、大学に進学したのなら、卒業すること。卒業しなければ、それまでに投資したものは水の泡です。正直なところ、私は進学後、わかってはいても途中で辞めてしまいたいと泣き言を思ったこともありました。でも、覚悟をしたらやりきった方がいいです。自分にとって価値のある大学へ進学しているんですから、夢に向かって走り始めてたった数年で諦めたくないですよね。個々の事情は様々ですが、納得できる道を選べるといいですね。

9.私が実際に借りた奨学金の貸与額

 私は高校では、2つの機関から奨学金の貸与を受け、それぞれ、67万2千円と30万円で、計97万2千円の貸与を受けました。また、大学では、2つの機関から奨学金の貸与を受け、それぞれ、576万円と64万8千円で、計640万8千円の貸与を受けました。さらに、大学院では1つの機関から貸与を受け、211万2千円の貸与を受けました。 

合計949万2千円です。

このうち、大学で貸与を受けた576万円には利息がつき、総返済額は1000万円程度にのぼりました!

月額返済額は

12571円+25632円+6000円+14000円+8000円=66203円でした。

 返済期限はバラバラです。

返済戦略

0.社会人3年目で750万返済した私の返済プランとしんどさ

 タイトルの通り、私は奨学金を前倒しで返済しました。その理由はずばり、30歳で結婚したかったからです。また、返済誓約書に記載されている通りに返済すると、私は利息として30万程度支払わなければならない計算になりました。20代・30代の30万は大きいと感じ、ノーリスクで30万節約できると思うと、繰り上げ返済をしようと思いました。

 もっと具体的に人生プランを考えると、女性の場合、例えば、将来子どもが出来たときに、万が一保育所に空きがなく、仕事復帰することができなかった場合、返済が滞ってしまいます。返済を猶予することはできますが、今の返済のしんどさを後回しにすると、より大きな辛さとなって自分に返ってくると思いました。そして最悪、自分の子どもに、自分よりさらに経済的に苦しい思いをさせる可能性があると思いました。また、私が何らかの理由で返済できなかった場合、連帯保証人に迷惑がかかります。なので、身軽に働けるうちに出来る限り返済しておきたいと思いました。

 具体的な返済に関してですが、学生の時はアルバイトをしながら生活し、大学卒業時は手元に100万円程度残った状態でした。しかし、返済の目途が見えるまで、すぐに返済に充てず、持っておくことにしました。急な出費に耐えられるようにです。そして、私は手取り月約22万円で実家に住みながら働き始めました。自分のお小遣いは月3万円、家に収めるお金月3万円、月16万円程度を返済に回していきました。ボーナスもほぼ全額を返済に回して、年間250万以上返済に充てました。卒業後、2年10ヶ月で約650万返済し、有利子奨学金の返済の目途が立った時点で手元に残しておいた100万円もすべて使って、750万返済しました。

 このスピード返済が出来たのは、何かあっても、住む家と食べるものは実家に頼ることができるといった恵まれた環境にあったからです。返済が終わると、自分の実筆のサインをした借用書が送られてきました。サインをした頃からの歳月の経過を感じ、なんともじんとしました。その時の気持ちを思い出したからです。

 私は特別な努力をしたわけでもありませんので、それを期待していた人にはがっかりさせてしまったかもしれません。では、なぜ私はこの記事を書いたのか。自分が「こんなに借金したよ」という不幸自慢をしたいわけでも、「こんなに借りても頑張ったらなんとかなるよ」と言いたいわけでもありません。もっとしんどい思いをした人や、もっと頑張ってきた人もいらっしゃるはずです。でも、過去の私のように泣き言を言いたくなっている人に、またこれから奨学金の貸与を受ける人に、励みになればいいなと思い、書きました。私も同じ境遇の人との出会いが支えになりました。世の中には自分でもどうしようもならないこともありますし、平等でも公平でもありません。私も、沢山文句をたれて、正直自分で自分が嫌になることもありました。勿論、ここまでこれたことは、沢山の支えがあったことも理解していますし、感謝もしています。私はこの国に産まれて良かったとも思います。ただ、弱音は吐きたいですよね。自分の人生は自分でしか歩けないので、疲れたら休んでいい、迷ったら戻ってもいいので、休みながらも、一歩ずつ進めたらいいなと思います。

 具体的な返済のしんどさです。返済額が大きくても、最低限の着るもの・食べるもの・住むところがなんとかなっていれば、問題ないようにも思われますし、寧ろ大学に行けて夢を達成できているのだから返済は当たり前で感謝しなければならない、当たり前のしんどさです。でも、やっぱり自分より裕福な家庭に産まれた人と比べてしまう。そして、将来がまだまだ未確定で、人生経験も浅いため不安が襲ってくる。精神的なしんどさが大きかったです。また、返済を実際にしていく上で、学生の頃は見落としがちなのが、学生の頃は、安い服を着ていても、許されましたが、社会人となるとその場に応じた服装が必要になりますし、付き合いも増え、出費がかさむということです。さらに結婚式のご祝儀など、これまでにあまりなかった出費もでてきます。自分でコントロールできない必要最低限の出費が増えることは、社会人になり経済的に自立していく上で、誰しもが経験する普通のことですが、注意しておかなければ、すぐに赤字になります。正直しんどいです。

 でも返済を終えてしまうと、その節約根性で貯金もできるので、貯金を貯めるのも早かったです。習慣とは怖いものです。それに友人も私が貧乏なのを理解しているので、無理な誘いはなく、私に合わせてくれました。そういった意味で、お金がないことで、取捨選択され、今は自分にとって本当に大切なモノばかりが周りに溢れています。返済中は借りたことを後悔する気持ちもありました。でも今は全く後悔していません。不思議なもので、しんどかった記憶はどんどん薄れていきます。そして、進学で得た知識や人のつながりや経験は、失われることなく、それをもとに働いているので、どんどん確固たるものになっていっています。人が後悔するのは、現在がうまくいってない場合だと思います。過去はなにも変わりませんが、過去がもつ意味は今後の自分の選ぶ道で変わってくるものだと思います。

1.返済戦略としての就職先選び

 企業によっては、奨学金制度を設けている場合があります。また、年収以外にも勤務地や住宅手当・社宅などよく調べておくことは返済プランを立てる上で大切だと思います。給料に関して補足しますと、手取りは額面の70%から80%となるイメージです。税金や保険のほかにも組合費や様々な理由で引かれていきます。目標とする年収は私の経験から考えると、実家から通えるのであれば、奨学金総返済額が1000万円の人は最低でも年収400万円が目標になると思います。年収額面400万で、手取り月20万、ボーナス60万と想定すると、月10万ずつ返済とボーナス全額返済で1年180万円返済できます。すると5~6年で返済する計画になります。

2.繰り上げ返済のリスク

 先に繰り上げ返済はノーリスクと書きましたが、ノーリスクでない人がいます。それは、何かあったときに対処できるだけの余裕がない人や、今後大きな出費を予定している人です。奨学金の利息はとても低く設定してあります。もし利息分が勿体ないからといって、繰り上げ返済をどんどんしてしまったら、いざという時に金融機関から高い利息でお金を借りないといけないことが出てくるかもしれんません。なので、繰り上げ返済は無理をせず余裕をもって行う必要があります。繰り上げ返済をしても、月額返済額は小さくならないので、繰り上げ返済によってもしんどさの体感は全く変わりません。繰り上げ返済で得られる効果は、返済期間の短縮と利息分の支払いが小さくなるだけです。計画をもって行いましょう。貯めておいて、見通しがついた時点で返済してもよいのです。1日でも早く返済をすることが目的にならないように気を付けて下さい。また返済計画が崩れた場合は、すぐに奨学金の貸与を受けた機関や家族や専門家に相談し、適切な対処をすることが、あなたや周りの人を助けます。

3.年収は「はじめ高いが伸びにくい」と「はじめ低いけど確実に伸びる」のどちらがいいか

 結婚や子どもを考えたとき、奨学金はできる限り返済しておきたいと多くの方が考えるのではないでしょうか。奨学金の返済が結婚の障害となる可能性はおおいに考えられます。女性の場合は、出産による返済猶予などの救済措置があるとしても、出産で大きく体調が変化したり、所得が減ってしまう可能性を考えると、早く返済した方がよいと思うでしょう。私も将来設計を考える際に、子どもを産みたいと考えていたので、初任給が高い仕事を考えました。初めは低くても着実に所得が増えていく仕事は魅力ですが、未来に関しては不確定要素が大きいからです。結果的に私は後に結婚しますが、主人の転勤もあり仕事を辞める選択をしたので初任給の額は本当に大事だと思いました。また、主人にも奨学金がありましたので、前倒しで返して本当によかったと思います。今は奨学金を借りることは当たり前になっているため、夫婦ともに奨学金があることも珍しくないと思います。奨学金の返済を理由に結婚を先延ばしにしなくても済むように、まずはできることからやって行くことが大切です。因みに、私はこの記事の執筆時点で奨学金全額は返済完了していません。無利子の分は繰り上げ返済せず、今まで返済を早めていた分は貯金に回しています。経済的に親から自立するためです。

 お金のことばかりを書きましたが、仕事はお金だけでは決してないと思います。新卒でなければ難しい仕事や年齢制限がある仕事もあるので、非常に難しい決断だと思います。自分が一番大切にしているものは何かを考え、後で後悔することがないように選択できればいいなと思います。

私が思う奨学金を借りても後悔する可能性が低い人

1.情報を検索する能力が高い人

 情報を知っているだけで、あらかじめ備えが出来ますし、最悪の事態を避けれる可能性が高くなります。

2.助けを求められる人

 調べられなくても、相談すれば知恵をかしてくれる人がいます。困ったら自分で判断せずまずは相談してみることが大切です。また、相談することで、周囲から理解が得られ、仲間ができたり、物事がスムーズに進みます。頼ることはいいことです。

3.人の意見を鵜呑みにせず、自分で考えることができる人

 先生や親が反対することもあると思いますが、反対するのも愛情です。反対されたときに、それに従うか従わないかが大切なのではなく、自分で考えて納得して選んだことが大切だと思います。

4.世渡り上手な人

 お金がないと正直なところ、飲み会を断ったり、誘いを断ることも出てきてしまうと思います。人にあわせる必要は決してありませんが、うまく関係を築く必要はあると思います。とは言え、私は恥ずかしながら苦しいときほど考え方もすさんでいました。しかし、その時も今も変わらず自分のことを理解して付き合ってくれている友人は本当の友人です。ダメなところも知っていて、困っているときに支えてくれた人だからです。私は世渡り上手ではなかったですが、私のしんどかった過去を知ってくれている友人を心から信頼しています。

5.目的をもって進学した人

 勉強がしたくて進学した人は苦しくても乗り越えられる可能性が高いと思います。なぜなら進学した時点で目的は達成しているからです。大学進学後に高い所得を得ることを目的にしている場合は、もっと楽をして稼ぐ方法は世の中にあると思うので、奨学金〇〇万円の価値があったのかを考えてしまい、苦しくなることが増えると思います。自分の中で優先順位を常に意識して、本当にしたいことを考えることが大事だと思います。

 もちろん、成長の過程で優先順位も変わりますし、世界が広がれば、したいことも変わります。見えなかった選択肢が見えてくるのですから、仕方ありません。でもそれは経験したから見えたこと。必要なのはまたそこから柔軟に考える力かもしれません。

6.安定した収入が得られる資格を取ることができる教育施設に進学した人

 やはり、お金は大事です。同じ額の借金を背負っても、安定した収入の有無と、リストラなどの変化に耐えられる能力を身に付けているかで、精神的負担が全く異なります。

7.世帯収入が最低限の生活に支障がないレベルであること

 奨学金を借りても、それを進学以外にあてる必要がある場合、進学しても卒業できない可能性がでてきます。進学以外に使った場合は、奨学金が自分への投資ではなく本当の借金になってしまいます。

奨学金問題で私が思うこと

 人は平等ではないと思います。そして平等が一番だとも思いません。でも、能力があるにもかかわらず、経済的な理由で大学進学できず、職業選択の自由がないというのは、いい社会と言えるのだろうかと思うことがあります。様々な境遇の方がいらっしゃると思うので、努力すればなんとかなると、全ての人に言うことはできないと思います。

 でも、この問題は、ただ学費を下げればよい、支援をすればよいというだけの問題ではないと思っています。社会が教育に求めるものが変わってきていることもあると思いますし、教育で生きる力を身に着ける必要性が問われているのではないでしょうか。悪い意味でおりこうさんだった私は、進学する以外の将来の道を想像できなかったのです。私は、ある程度そのレールに順応することができましたが、人の能力は様々です。奨学金問題について、自業自得と考える方もいらっしゃると思いますが、自業自得としてしまっては、少子化が進む社会にとってもマイナスが大きいのではないかと私は思ってしまいます。

 将来、自分の子どもが出来たときに、自分の力に気づけるように、柔軟に生き抜けるように、まだ〇歳だから仕方ないではなく、失敗を糧にできるようなたくましい子になれるように応援したいなと思います。

 私の家は裕福ではありませんでしたが、お金以外のものを沢山親からもらいました。私に足りていないものは、進学するための学費だけでした。世の中には、お金だけでなく、様々なものが足りない方がいらっしゃるという事実を聞いたとき、本当に支援が必要な人が支援を受けれているのかと疑問を感じました。それぞれの人に本当に足りないものが正しいカタチで支援される世の中になって欲しいなんて、夢みたいなことを時々想像したりします。これまで、自分が必死だったときは、自分以外の人は見えていませんでした。自分よりしんどい立場の人を見ても、努力でなんとかなるのではないかと思ったこともありました。お金は必要だけれど、お金だけではない。やっと理解できてきたのは20代中ごろでした。これからは、もっと自分以外の人にも関心を持ちながら生きていきたいなと思います。

 

 

 

 

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コメントを下さった方へ

 

コメントありがとうございました。

私も進路に悩み、奨学金の返済はできると計算し、納得した上で進学したものの、将来を考えると学生の頃はとても不安でした。一時期、悲観して、結婚しない覚悟だ!と言っていたこともありました笑 

でも、人は経験で考え方や感じ方も変わります。より利口と思われる進路もあったかもしれませんが、今は非常に穏やかな気持ちで過去を振り返ります。間違っているかどうかではなく、今に満足しています。

大切なことはどんな道に進んだかより、自分で選択してきたかどうかだと思います。( 1人で考えるという意味でも自分のオリジナルなかんがえでないといけないという意味でもありません。)

進路を諦めようと、やりたいことを優先し進学しようと、自分が決めた道であればどちらの道も頑張るのみです。正解はわかりません。失敗したと思っても、人生の最後までわからないことも多いですし、選んだ道を未来に繋げていくのも自分、失敗かどうかを決めるのも、自分です。自分の人生を充実させる方法は1つではないと思います。

私は学生の頃悩んでいた自分を振り返りながら、別に羨ましがられる人生を送っているわけではないんですが、同じように悩んでいる人を応援したいなと思います。

私もまだこの先、仕事もプライベートとやりたいことがあります。

そう思えことが幸せだと感じます。

いい人生にしましょうー(*^^*)